蛍光X線分析装置(EDS)はX線を宝石に照射した際に生じる特有のX線(蛍光X線)を分析することにより、含有する元素の種類や量を測定する装置です。宝石に含まれる元素情報により、各種宝石鉱物の同定、微量元素の解析による天然・合成の鑑別、真珠の母貝チェックまで幅広く応用されています。CGLでは日本電子製JSX-1000Sを使用しています。
※照射したX線は宝石にも人体にも全く無害です。
当社の誇る最新鋭分析機器による宝石鑑別をはじめ、宝石に関する情報サービスをご紹介します。
蛍光X線分析装置(EDS)はX線を宝石に照射した際に生じる特有のX線(蛍光X線)を分析することにより、含有する元素の種類や量を測定する装置です。宝石に含まれる元素情報により、各種宝石鉱物の同定、微量元素の解析による天然・合成の鑑別、真珠の母貝チェックまで幅広く応用されています。CGLでは日本電子製JSX-1000Sを使用しています。
※照射したX線は宝石にも人体にも全く無害です。
波長が短く高エネルギーのレーザーを固体サンプルに照射し、蒸発・微粒子化させるレーザーアブレーション装置(LA)と、蒸発・微粒子化した粒子を高周波プラズマ内に導入しイオン化させ、生じたイオンを質量分析計で測定を行う誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)の2種の装置から構成されています。この装置は軽元素のリチウムから重元素のウランまでの元素の種類・量をppb~ppm(10億~100万個中の1個)レベルで迅速に求めることができます。蛍光X線元素分析と比べると遥かに高感度で軽元素を含む多くの元素を分析することが可能で、ルーティンにおける拡散加熱処理コランダムの看破や、コランダムの産地同定などに利用されています。CGLではレーザーアブレーション装置としてNew Wave Research製UP213、ICP-MSとしてAgilent 7900を使用しています。
光散乱レーザートモグラフィーは、数十ミクロンに絞ったレーザー光線を用いて宝石の内部を走査させることにより、結晶構造や欠陥の分布を調べる装置です。天然宝石や合成石の成長過程における特徴や処理の確認ができ、コランダムの加熱履歴の検査に極めて優れています。
FT-IRはもっとも広く利用されている赤外分光分析の手法です。ジェイダイト(ひすい)の樹脂含浸やエメラルドのオイル含浸の確認に欠かすことができません。また、ダイヤモンドの鑑別に不可欠なタイプ分類、コランダムの加熱の履歴の検査、アレキサンドライトの天然・合成の判断、水晶の鑑別他、各種宝石類の同定に有効です。CGLでは、日本分光製FT/IR4200の他、小型で堅牢なモニタリング用FT-IRとして日本分光製VIR-100を、微小領域やメレダイヤモンドの検査に顕微鏡と組み合わせた顕微FT-IRとしてIRT5200を導入しています。
目に見える光(可視光線)から紫外領域の光を検査する宝石に当て、そこから反射あるいは透過する光を分光測定(※)する装置です。カラーダイヤモンドの色起源の判定、黒蝶真珠の鑑別、各種宝石の処理判定に使用しています。CGLでは日本分光製V-650ST、V-570を導入しています。
※分光測定:光を構成する各波長の強さを測定すること
人間が胃の検査等でレントゲン写真(X線写真)を撮る手法と同じ原理で真珠やダイヤモンドの透過画像を撮影する装置です。物質を構成する各元素のX線に対する透過性の相違を応用しています。画像はビデオ画像として取り込み、データの処理が可能です。ダイヤモンドと類似石の鑑別や、真珠の有核・無核の検査や核の大きさ(真珠層の巻きの厚さ)も計測可能です。CGLではSoftex社製 EMT-F90を使用しています。
宝石用実体顕微鏡では、観察しやすい拡大倍率は数十倍程度ですが、この顕微鏡ではワンタッチで1000倍まで拡大可能です。また偏光レンズを用いることでわずかな屈折率の違いも確認でき、充填処理やコーティング処理のチェックが出来ます。CGLではOLYMPUS社製BX-60を使用しています。
CIE(国際照明委員会)の色度座標を計測してダイヤモンドのカラーを測定する装置です。当社では経験あるグレーダーがダイヤモンドのカラーグレードを決定する際の参考データとして使用しています。
CGLが開発したダイヤモンドの粗選別スクリーニング装置です。ラウンドブリリアントカットされた無色系ダイヤモンドを対象としており、合成ダイヤモンドやHPHT処理の可能性のあるダイヤモンドを短時間でチェックします。
当社ではご依頼された全てのダイヤモンドにこの検査を行い、天然ダイヤモンドと判定されなかったものについてはさらに詳細な検査を行っています。
天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドを区別するためにデビアスのDTCリサーチセンター(英国)で開発された装置です。ダイヤモンドに短波長の紫外線を当て、そのダイヤモンドの成長構造を蛍光像として撮影し、モニターでの観察を可能にした装置です。天然と合成ダイヤモンドではその蛍光像のパターンの違いは明らかであるため、ダイヤモンドの天然、合成の判定がスピーディーに行えます。
ラマン散乱を応用し、物質の同定を行う装置です。微小領域の分析が可能で、宝石内部のインクルージョン(内包物)やフィッシャー中の充填物等の同定が可能です。また、このラマン分光分析装置は、フォトルミネッセンス分析を行うことも可能で、さまざまな励起源のレーザーと組み合わせることでダイヤモンドの高温高圧(HPHT)プロセスの看破に欠かせない手法となっています。CGLでは顕微ラマン分光分析装置としてRenishaw社製Raman system-model 1000、in Via Relfex streamlineを導入しており、励起源として488nm、514nm、633nmレーザーを導入しています。
当社の東京から九州まで日本全国に広がる各支店、分析センターは、専用デジタル通信網で結ばれており分析データの共有、並びにお客様からの問い合わせに【いつでも】、【どこでも】お答えできる体制をとっております。様々な問題に即座に対応できるネットワークを是非ご利用ください。